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名古屋地方裁判所 昭和45年(行ウ)21号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕ところで、本件の如き課税処分取消訴訟は裁決があつたことを知つた日から三カ月以内に提起されなければならないところ(行政事件訴訟法第一四条一項)、右事実によれば本件訴は原告が裁決のなされたことを知つた日から三カ月以内に提起されていないことは明らかである。

そこで請求原因五について判断するに、仮に、原告主張の如き事情が存し原告から被告に対し、減額更正のための調査をしてくれるようにとの陳情がなされそれに対し被告より検討しておく旨の返答がなされた事実が認められるとしても、そもそも更正処分について、審査請求に対する裁決がなされた後に、更に国税局長又は税務署長に対し不服を申立てることは法律上認められていないのであり、したがつて、被告には原告の右陳情に対し応答義務がないのであるから、原告が陳情に対する応答を待つたとしても、それは法的には無意味というべく、原告としては専ら訴訟を提起するか否かを考えるべきであり、被告に対する右陳情およびこれに対する被告の検討しておく旨の返答は何の法律効果をも惹起せず被告が自発的に再検討することを原告において事実上期待し得るにすぎないのであつて、法律上、出訴期間の進行に影響を及ぼすものとは考えられない。したがつて、原告の主張が出訴期間の進行の中断とか停止のごときをいうのであればそれ自体失当である。また原告の主張が出訴期間の始期が原告主張の時期であることを意味するのであれば、その法律上の根拠を欠き、主張自体失当である。

また、出訴期間は不変期間であるから(行政事件訴訟法第一四条二項)、出訴期間徒過の場合には、右期間の徒過につき正当事由の存否は考慮されず、いわゆる不変期間の追完(民事訴訟法第一五九条)の問題として処理されるべきところ、右追完は、期間遵守の障害事由の止みたる後一週間以内になされなければならない(同条)。ところで、原告の主張によれば本件における期間遵守の障害事由の止みたる時とは被告の回答のなされた時であると認められるところ、右回答のなされたのが昭和四五年四月五日であることは当事者間に争いがなく、又、前述の如く、本件訴が提起されたのは昭和四五年四月一七日であるから、右回答のなされた後、一週間以内に追完されなかつたことは明らかである。従つて、仮に原告主張の請求原因五の事実が認められるとしても、右事実が出訴期間を遵守することができなかつた原告の責に帰すべからざる事由に該当するか否かを判断するまでもなく、民事訴訟法一五九条の適用はなされない。したがつて、原告の主張が、訴訟行為の追完をいうのであればやはり、それも失当である。

以上の如く、本件訴は出訴期間の徒過後になされた不適法なものであるからこれを却下する……。(越川純吉 笹本忠男 熊田士朗)

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